乳顔のシミを消す方法と
セルフケア・予防の仕方

顔のシミを消す方法とセルフケア・予防の仕方

肌の美しさは、健康と若々しさの象徴とされていますが、顔のシミは肌の美しさを大きく損ないます。
そして、これらのシミは見た目だけでなく、その人のQOLにも影響を与えかねません。

ここでは、シミを薄くしたり取り除いたりする方法、そしてそれらの予防について、専門家の視点から解説し、自宅でできるケア方法も紹介します。
シミの種類や、それぞれに最適な治療法を理解することで、あなたの肌を最良の状態に保つ手助けとなれば幸いです。

顔のシミを消す方法

顔のシミを消すには複数のアプローチがありますが、最も効果的な方法は個人のシミの種類や肌の状態によって異なります。
以下に、主な治療法とセルフケア方法を紹介します。

医療機関での治療

医療機関での治療は、科学的根拠に基づき、最も速く、効果的にシミを減らす方法です。
シミを消すために最も大切なステップの一つは、シミの種類を見分けることです。
専門の医療機関で個々のシミの種類や肌の状態を評価した上で、レーザー治療や光治療(IPL)、そして内服薬など、最適な治療法を提案します。

シミ消しクリームや市販化粧品によるセルフケア

市販されているシミ消しクリームや化粧品は、自宅でのセルフケアとして手軽に行える方法です。
シミに対しての有効成分(例:ハイドロキノン、ビタミンC誘導体、トラネキサム酸)が含まれている製品が多くあります。
定期的な使用により、シミの色素をいくらか薄くすることも期待できますが、あまり多くを期待するのはお勧めできません。

ただし、これらの製品を使用する際には、肌への刺激を最小限に抑えるためにも、指示された使用方法を守ることが重要です。

メイクでシミを「消す」

日々のメイクでシミをカバーすることも、一時的ながら効果的な方法です。
コンシーラーやファンデーションを使用してシミを隠し、肌色を均一に見せることができます。

シミの種類とそれぞれに有効なシミを消す方法・対策

シミは一口に言っても、その種類は多岐にわたります。
それぞれのシミには特徴があり、効果的な治療法も異なります。
以下では、一般的なシミの種類と、それぞれに推奨される治療法・対策を解説します。

シミ(老人性色素班)

特徴: 長期間の紫外線暴露により、顔や手の甲に出現することが多いシミです。
形状は類円形から不定形で、色は薄い茶色から濃い茶色をしています。

対策: 日焼け止めを適宜使用し、紫外線による皮膚のダメージを避けることが大切です。
治療としては、レーザー治療や光治療が有効です。

老人性イボ(脂漏性角化症)

特徴: 脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)は「老人性イボ」としても知られ、長期間の紫外線への暴露や皮膚の老化現象が主な原因となって生じる、やや隆起した茶色から黒色のシミの一種です。

対策: 老人性色素斑と同じく、日焼け止めを適宜使用し、紫外線による皮膚のダメージを避けることが大切です。
治療としては、レーザー治療が一般的で、場合により外科的切除や液体窒素による治療が行われます。

そばかす(雀卵斑)

特徴: 遺伝的な要素が強く、幼少期から認められることが多く、紫外線や年齢と共に目立つようになることがある小さな茶色い斑点です。主に頬、まぶた、鼻に出現します。

対策: 遺伝的なものなので、予防は困難ですが、紫外線対策は色が濃くなることを抑える効果があります。
治療としては、レーザーや光治療に非常に良く反応し、結果も良いことが多いです。

肝斑(かんぱん)

特徴: 主に女性の頬に出現する、境界のはっきりしないクスミ、色素沈着です。擦るなどの物理的刺激や紫外線、ホルモンの変動等が原因と考えられています。

対策: 擦るなどの肌への物理的な刺激をできる限り避け、日焼け止めを用いた紫外線対策を行います。
治療には、トラネキサム酸の内服が第一選択です。

ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)

特徴: 頬から下まぶたの両側性の褐色斑として認められることが多いです。大人になってから出現することや、両頬に出現することが多いため、肝斑と間違われてしまうこともあります。

対策: 有効な予防法はないと考えられています。
治療はQスイッチレーザー(場合によりピコレーザー)をアザなどに照射するのと同じように照射します。ADMはトーニングや光治療、美白クリームでは除去できません。

炎症後色素沈着

特徴: 皮膚の炎症が原因で発生するシミで、ニキビや外傷、ヤケドが治った後に見られることが多いです。色は通常、患部の肌色よりも濃い茶色をしています。

対策: 炎症を最小限に抑えることが予防につながります。

治療の原則は自然治癒をじっくりと待つことです。
炎症がきっかけとなって生じている色素沈着ですので、原因となった炎症が収まれば色素沈着も数か月~数年かけて落ち着いてきます。
その補助として内服薬や緩やかなレーザー治療、ハイドロキノンやトレチノイン等の外用薬、ケミカルピーリング等が行われることもありますが、適切に行われないとかえって治癒が遅れる場合がありますので、注意が必要です。

このセクションの内容をご確認ください。もし問題がなければ、「シミを消す」よりもまずは予防を意識することの重要性について説明する次のセクションに進みます。

「シミを消す」ことと並行して予防を意識

美肌を保つためには、できてしまったシミを「消す」ことと並行して、予防することも大切です。
紫外線から肌を守り、健康的な生活習慣を維持し、医学的な予防治療を継続することで、シミの新たな形成を阻止し、肌を若々しく保つことを目指しましょう。

紫外線対策

紫外線は、シミやしわ・たるみ等、皮膚老化の最大の原因です。
肌にダメージを与えるUVAとUVB両方から保護する日焼け止めを正しく使用することが非常に重要です。
サングラスや帽子を利用するなど、物理的な保護対策も併用することが効果を高めます。
紫外線対策は肝斑に対しては比較的即効性がありますが、老人性色素斑など一般的なシミの予防に関しては即効性はありません。
しかし、コツコツと継続することで、5年10年後に違いが生じます。

保湿・保護ケア

肌の乾燥は肌のバリア機能を弱め、外部からの刺激に対する抵抗力を低下させ、肌本来が持つ力が発揮できなくなってしまいます。
したがって、保湿はシミの予防において不可欠なステップです。
肌質によって適切なケアは異なりますが、基本は肌に充分な水分を与え、油の膜で水分が失われるのを防ぎます。

医学的なシミ予防

紫シミを消すためのレーザー治療は一定のダウンタイムを要することが多いですが、ピコレーザー等をシミの予防目的に照射する場合は、ほとんどダウンタイムはありません。
もちろん、完全にシミを予防することは難しいですが、定期的に医学的なメンテナンスを行い、シミを予防していくことは非常に有効な方法です。

角質ケアのやり過ぎに注意

肌のターンオーバーを正常に保つために、スクラブやピーリング製品の使用を勧められることがあります。
しかし、古い角質が蓄積して悪影響を及ぼしているケースは稀です。
どちらかというと、過剰な角質ケアで角質が薄くなりすぎ、肌が敏感になって乾燥肌や肝斑などを生じていることが少なくありません。
角質も肌には必要な構造ですので、ケアの行いすぎには注意しましょう。

タバコをやめる

タバコをやめることによる美肌効果は非常に有効です。
喫煙は肌の血行を悪化させ、大量のビタミンCを消費するため、シミやくすみ、更にはシワやたるみの原因となります。
タバコをやめることで、シミやくすみの予防効果が高まり、より健康的な肌を保つことができます。

食事を見直す

健康な肌は身体自体の健康状態が反映されます。
栄養バランスが取れた食事は、シミの予防においても重要な役割を果たします。
どの食材を特に意識すれば良いのでしょうか?
その答えは、非常にありきたりですが「できるだけ多くの食材をバランス良く」です。
人体は非常に多くの栄養素を必要としており、まだ未知の部分も少なくありません。
広く浅く様々な栄養素をカバーするように食事内容を意識しておくことが、長期的にはメリットが大きいと考えられます。

生活習慣を見直す

健康な肌は、健康的な生活習慣から生まれます。
体の健康のために推奨されていること、「良質な睡眠」「健康的な食生活」「適度な運動習慣」などが欠かせません。
つまり、健康的な生活を心がけることが、健康的で美しい肌を維持することにつながります。

どうしても気になるシミを消すには医療機関で治療する

専門のクリニックでは、患者様の肌質やシミの特性を的確に診断し、レーザー治療を始めとした最適な治療法を提案することが可能です。
世の中には様々な治療法がありますが、どんなに優れた治療法でも、的確な診断と適切な治療が両立してこそ本来の効果を発揮します。

単にシミと言っても様々な種類が存在し、肌質や他のシミの混在具合によって最適な治療法や治療計画は違ってきます。
ちゃんとシミを取りたいなと思われたら、専門の医療機関でご相談ください。

シミを消す方法についてよくある質問

夏にレーザー治療でシミを消すのは良くないのですか?

レーザー治療前後に、いわゆる日焼けで真っ黒になるのは治療結果に影響を与えます。
しかし、日焼け止めクリームなど紫外線対策をした上で多少日焼けをしたり、紫外線にあたってしまったりする分には問題ありません。

できてしまったシミに効く市販のクリーム・化粧品・塗り薬はありますか?

市販のクリームや化粧品にはシミに有効とされる成分が含まれているものがありますが、できてしまったシミを消すことは非常に困難です。
できてしまったシミを消すには医学的なアプローチが必要です。

ビタミンCでシミは薄くなりますか?

ビタミンCはメラニンの生成を抑制し、シミの予防や軽減に効果がありますが、できてしまったシミを完全に消すことはできません。
できてしまったシミを消すには医学的なアプローチが必要です。

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