医療レーザー脱毛の効果は何回で出る?

医療脱毛にはレーザー、ニードル、フラッシュなどがありますが、代表的な方法はレーザー脱毛です。
効果を実感できるまでの回数は、大きく違うことがあります。

医療レーザー脱毛の効果が異なる4つの理由

  • 1. 毛周期
  • 2. 毛の質
  • 3. 肌の色
  • 4. レーザーの種類

他にも考えられる原因は、年齢、痛みに弱い、内服薬の影響などが挙げられます。
また、脱毛のゴールにより完了までの回数が違ってきます。
ゴール例:「ムダ毛を減らす」「産毛をなくす」

医療レーザー脱毛の効果が異なる理由

1. 毛周期

毛周期は、4段階のサイクルを繰り返しています。

「成長初期(毛が生える時期)」
→「成長期(毛が育つ時期)」
→「退行期(毛が抜け落ちる準備期)」
→「休止期(毛が生えていない時期)」

脱毛におすすめの期間は成長期の毛

全体の15~20%位の毛が成長期の状態であると考えられています。
毛周期を考慮したタイミングで1回の施術を効率的に脱毛した場合の単純計算は、
(15~20%)×5=75~100%となります。
5~6回の脱毛で満足できるレベル=脱毛完了

毛周期を無視すると脱毛が非効率に

例えば、1回1回の施術の間隔が短すぎると、成長期に入っている毛の割合が少なくなり、脱毛効率は落ちます。
また、施術の間隔が長すぎると、成長期の退行期、休止期の毛が混在し、脱毛の効率が悪くなります。
部位や個人差により、毛周期に多少の差がありますが、効果的にレーザー脱毛するためには、約2か月の間隔を空けて施術を受けると良いでしょう。

脱毛効果の持続性と毛周期の関係

医療レーザー脱毛では、レーザー光を照射することにより、発毛細胞を破壊します。

発毛細胞を永久的に破壊することができれば、その毛穴からは新たな毛は永久的に再生できなくなりますので、脱毛効果が現れたということになります。

発毛に関与する細胞は、毛根の一番深い部位の毛乳頭に存在する毛母細胞や、それよりもやや浅い部位のバジル領域に存在する毛包幹細胞がお互いに関与し合って毛を再生しています。
どの部分を破壊するのが最も効率よく脱毛できるかという点についてはまだ議論の余地がありますが、毛の周期の中で成長期にある毛を狙って2カ月ごとに脱毛するという施術サイクルが最も効率が良いことはこれまでの歴史が証明しています。
また、成長期にある毛の割合は、約10~20%と考えられているため、複数回の施術が必要とされるのです。

これらの理由から、約2カ月ごとに複数回レーザー照射を行うことで、長期的もしくは永久的な脱毛効果が得られるようになります。

医療レーザー脱毛の効果が異なる理由

2. 毛の質

医療レーザー脱毛は強い出力で照射できますが、毛の質によって効果が出にくい場合があります。

レーザー脱毛の効果を左右する毛の質は、
「太さ」「色」「毛根の深さ」です。

産毛など細い毛は効果が出にくい

  • 毛が細いとレーザーが毛にあたる面積が小さくなり、毛に吸収されるレーザーの量が少なくなってしまう。
  • 十分な熱を発生させることができない。
  • 毛根の細胞をしっかりと破壊できない。

このような理由から、毛が細いとレーザー脱毛で効果がでにくいということが起こり得ます。

色が薄い毛は効果がでにくい

  • メラニンをしっかりと含んだ色が濃い毛は、レーザーをたっぷりと吸収し、毛根の細胞を破壊する十分な熱を発生させる。
  • メラニンが少ない色が薄い毛は、吸収されるレーザーの量が少なく、十分な熱を発生させることができない。

その結果、毛根の細胞を十分に破壊できず、永久脱毛にならないということになります。
このような理由から、仮に太さがある場合でも色が薄い毛はレーザー脱毛で効果がでにくいということが起こり得ます。

白髪はレーザー脱毛できない

  • 白髪はメラニンを持たない毛のため、脱毛レーザーを照射してもレーザーのエネルギーが毛に吸収されることはない。
  • 毛根の細胞にダメージを与えることができず、脱毛されない。

現在のところ、白髪を永久脱毛する方法はニードル脱毛のみとなります。
ニードル脱毛は細いニードルを毛根まで挿入し、電気の力でニードルの先端で熱を発生させて毛根の細胞を破壊します。

このように、ニードル脱毛は毛の色に左右されずに永久脱毛できますので、白髪の脱毛にもニードル脱毛は有効です。

医療レーザー脱毛の効果に関するよくあるご質問

医療レーザー脱毛の効果は何回で出ますか?
毛の質・量などによる個人差がありますが、毛が減ってきたと感じ始めるのは2~3回の施術が終わってからが多いです。
更に大半の毛が脱毛されたと実感できるようになるには、毛周期に合わせた約2か月ごとの施術で約6回前後の施術が必要になることが多いです。
毛周期によって脱毛効果は変わりますか?
毛周期を考えた脱毛は、効率よく脱毛を勧めていくうえで非常に大切です。
なぜなら、医療レーザー脱毛は成長期の毛に作用するからです。
例えば、大半の毛が脱毛されるのに要する施術回数は2カ月ごとの施術で6回前後と言われていますが、毛周期を無視して1週間ごとに6回施術しても同様の効果は得られません。
毛の質によって脱毛効果は異なりますか?
毛の質によって医療レーザー脱毛の効果は異なります。
医療レーザー脱毛は毛に含まれるメラニン色素に反応するからです。
メラニン色素が少ない産毛は医療レーザー脱毛では脱毛できないことが多くなりますし、白髪は医療レーザー脱毛では脱毛できないのでニードル脱毛が必要になります。
肌の色によって脱毛効果は異なりますか?
肌の色によって脱毛効果は異なります。
レーザーはメラニン色素に反応しますので、肌のメラニン色素が多いと毛だけでなく肌にレーザーが反応するからです。
例えば、日焼けした状態で照射を希望される方や、もともと肌の色が濃い方は、肌の色が濃い場合でも照射できるレーザーを使用しますが、思ったような効果が得られないことがあります。
レーザーの種類によって脱毛効果は異なりますか?
レーザーの種類によって効果に差は出ます。
なぜなら、レーザーには異なる波長や特性があり、それぞれ得意とする毛の質、肌の色が異なるからです。
安全で効率的な脱毛のためには、脱毛したい箇所の毛の質、肌の色に応じたレーザーを選択することが大切です。

毛根が深い毛は、効果の出る回数が異なる

同じような毛の質でも、体の部位によって「毛根の深さ」が違うため、効果が出る回数が異なります。

【例】

脇の毛

太くて濃い毛でも、毛根はそこまで深くないため、レーザーのエネルギーがしっかり毛根まで届きます。
脇の脱毛は脱毛完了まで回数が多くなることは滅多にありません。

口周りのヒゲ

毛根が深いので、レーザーのエネルギーが届きにくいため、脱毛しづらい部位です。
同じヒゲでも、頬より口周りは回数がかかる傾向があります。

背中や腰回りの毛

色が薄い割には毛根が深いので、エネルギーが吸収されにくく、更にレーザーが届きにくいです。
背中や腰回りの毛は、抜け難いことがあります。

医療レーザー脱毛の効果が異なる理由

3. 肌の色

脱毛レーザーは毛の色素(メラニン色素)に吸収されて脱毛効果を発揮するのですが、このメラニン色素は皮膚にも存在します。
毛にレーザーを照射した場合、皮膚にもレーザーは照射されてしまいます。

肌の色(肌のメラニンの量)は脱毛効果や肌トラブルの可能性に大きく影響します。

日焼け肌は、レーザー脱毛効果が出にくい

日焼けして褐色になっている肌は、多くのメラニンを含んでいます。

この様な状態の肌に脱毛レーザーを照射すると、レーザーが毛だけではなく、肌にしっかりと吸収されてしまいます。

肌に吸収されたレーザーのエネルギーは、毛で起こる現象と同様に熱を発生させます。
この熱が肌に与えるダメージが大きすぎると「ヤケド」を起こします。
ヤケドは避けるべき合併症の一つです。

ヤケドを避けるために術者が行うこと

レーザーの出力を下げる

脱毛に必要なエネルギーを下回ってしまうことがあり、そうなると十分な脱毛効果を発揮することができません。

レーザーの種類(波長)を変える

ヤケドを避けることは可能ですが、そのレーザーの波長がターゲットとなる毛に対して最適なものでなかった場合も脱毛効果が落ちてしまいます。

施術を延期する

毛周期という観点からはあまり良くありませんので、やはり効率は悪くなります。



やはり一番大切なことは、脱毛を予定している部位の日焼けを極力避けることです。

アザ、色素沈着の部位はレーザー脱毛の効果がでないことがある

  • 茶色や黒いアザ・母斑、乳輪、VIO などのデリケートゾーンはもともと肌の色が濃く、メラニンを多く含んでいる。
  • 黒いアザ・母斑に生える毛は、ターゲットとなる毛と同じ位もしくはそれ以上にメラニンを含んでおり、レーザーでの脱毛は困難。
    (脱毛できる強さでレーザー照射すると、ほぼ確実にヤケドになります。)

黒いアザ・母斑に生える毛はニードル脱毛で対応する必要があります。
乳輪、VIOに関しては皮膚に反応しにくい波長のレーザー(ヤグレーザー)を使用することで対応可能です。

ただし、軟毛・産毛は難しいことが多いです。
レーザーで抜けなかった軟毛・産毛に関しては、こちらもニードル脱毛を検討する必要があります。

医療レーザー脱毛の効果が異なる理由

4. レーザーの種類

医療脱毛で用いるレーザー脱毛機は、サロンなどの脱毛機よりも強力なエネルギーを照射できますが、レーザーにも種類(波長)があり、それぞれに特徴があります。

現在脱毛に使用されるレーザーの種類は

  • アレキサンドライトレーザー
  • ヤグレーザー
  • ダイオードレーザー
の3種類がほとんどです。

アレキサンドライトレーザー

特徴 色に反応しやすく、色が薄い毛や細い毛でも脱毛することができる。
効果 細く浅い毛に効果的。
痛み レーザーの中では痛みが少ない。
褐色肌 日焼け肌、皮膚の色が濃い乳輪まわり、VIOなどのデリケートゾーンには不向き。

3種のレーザーの中では一番皮膚の浅いところまでしかレーザーが届きませんので、毛根が深い髭の脱毛には効果が十分でないことがあります。

ヤグレーザー

特徴 色に反応しにくく、深いところまでエネルギーが届く。
効果 太く深い毛に効果的。
痛み レーザーの中では最も痛い。
褐色肌 多少日焼けした肌や、乳輪まわりやVIOなど色素沈着を起こしている部位でも脱毛することが可能。

エネルギーが深いところまで届きますので、毛根が深い髭の脱毛でも威力を発揮します。
しかし、色に反応しにくいということは軟毛や産毛の脱毛には向いていないとうことになります。

ダイオードレーザー

特徴 ある程度日焼けした肌や、軟毛、深い毛まで脱毛できるので、幅広いニーズに対応しやすい。
効果 中間~太目の毛に効果的。
痛み レーザーの中では中程度の痛み。
褐色肌 ある程度の褐色肌にまで対応可能。

ダイオードレーザーはジェルを塗ってレーザーの照射口を肌に接触させて施術しますので、 VIO 脱毛などにおいては衛生面が気になることがあります。

脱毛サロンでは、更に回数が必要になることも

医療脱毛と脱毛サロンとの違い

  • 医療脱毛は永久的な脱毛が認められている。
  • 脱毛サロンは永久的な脱毛が認められていない。
医療脱毛 エステサロン脱毛
脱毛効果 強い 弱い
施術回数 平均6〜8回 平均8〜15回
効果 毛の再生率が低くなる 減毛・抑毛
脱毛資格 看護師免許所有者による施術 資格が無くても施術できる
医師の診療 医師の診療がある カウンセラーのみ
肌トラブルの対応 薬の処方が可能 薬の処方が不可能

永久脱毛は、毛根の細胞に不可逆的なダメージを与えないといけません。
身体に不可逆的な影響を与える行為は医療行為になりますので、脱毛サロンで永久的な脱毛を行うと法に触れてしまいます。

ということで、何回通っても毛が減らない脱毛サロンは法律を遵守しており、順調に毛が減っていく脱毛サロンは違法行為を行っているというパラドックスが生じることになります。

レーザー脱毛は永久的な脱毛効果がありますが、永久に全くムダ毛が生えてこないわけではありません

毛根に不可逆的なダメージを与えることができなかった一部の毛は、脱毛直後しばらく休眠状態になり、年月とともに少しずつ復活してきてしまいます。

その場合、医療レーザー脱毛とニードル脱毛を併用すると、効率的に施術ができると言えます。

院長のメッセージ

医療レーザーによる脱毛は、そのほとんどがマニュアル通りの施術で問題なく終了します。
しかし、一部の患者様、一部の治療部位に関しては思ったような結果にならないことがあります。
このような場合は機種の変更、レーザーの照射設定のチューニング等で対応し、
それでも難しければ脱毛方法変更などで対応できることが頼れる脱毛クリニックの条件だと考えています。

医療レーザーによる脱毛は、そのほとんどがマニュアル通りの施術で問題なく終了します。
しかし、一部の患者様、一部の治療部位に関しては思ったような結果にならないことがあります。
このような場合は機種の変更、レーザーの照射設定のチューニング等で対応し、
それでも難しければ脱毛方法変更などで対応できることが頼れる脱毛クリニックの条件だと考えています。

大船T's形成クリニック院長 高梨 昌幸
大船T's形成クリニック院長 高梨 昌幸

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