FTMの胸オペ前後に筋トレすべき?
術後の見た目は筋肉で変わる?
FTMの胸オペ前後に筋トレすべき?術後の見た目は筋肉で変わる?
FTM(Female to Male)の方が、胸の外科手術(胸オペ)を検討する際に、筋トレの重要性はしばしば話題になります。
胸オペは、男性らしい胸の外観を作り出すための重要なステップであり、筋トレ、特に大胸筋の筋トレは胸オペの結果をより良くすることができます。
では、筋トレは術前と術後、どのタイミングで行うのが最適なのでしょうか。
この記事では、これらの疑問に答え、胸オペと筋肉の関係、筋トレのタイミングについて詳しく説明します。
胸オペと胸筋の関係
胸オペはFTMの方にとって男性的な体を取り戻す重要なステップです。
男性的な体という点から、胸オペとは関係なく筋トレを継続的に行い、筋肉の付いた男性的な体を目指している方も少なくありません。
しかし、筋トレは胸オペの仕上がりに良い意味で思ったより大きな影響を与えています。
特に胸の筋肉(大胸筋)のトレーニングは直接的な影響が大きいです。
まだ胸オペを受けていない状態で大胸筋が発達すると、かえって胸(乳房)が大きくなるのではないかと心配される方もいらっしゃるかもしれませんが、
女性のボディービルダーを想像していただけるとお分かりただけるように、大胸筋が発達しても乳房が大きくなることはありません。
胸オペ前に筋肉トレをすべき理由
胸オペ前に筋トレを行うことは、いくつかのメリットがあります。
まず、筋トレという運動を行うことと、全身の筋肉量が増えることで脂肪がつきにくくなります。
特に胸の筋トレは胸の脂肪減少を促進します。
実は胸の皮下脂肪が少ない方が胸オペの仕上がりが良いのです。
ですから、術前からしっかりと筋トレに取り組むことで、皮下脂肪を減らすことができれば、胸オペの治療結果により良い影響を与えることが期待できます。
胸オペ後も筋トレをすべき理由
胸オペ後の筋トレは、術後の仕上がりをより良くすることと、男性的な胸を維持するためにぜひ行って頂きたいです。
全身の筋トレと、大胸筋を発達させる筋トレを意識することが大切です。
胸オペ後の皮膚の余りを改善するため
よほど乳腺が小さく、皮膚の張りがある場合を除き、胸オペ後の胸の皮膚は基本的に余っています。
その余った皮膚が目立つか目立たないかの違いが術後の膨らみやシワ、ゆるみ感の違いとなります。
残念ながら、長年乳腺やナベシャツによって伸ばされてきた皮膚はそう簡単には縮んでくれないのです。
皮膚が余って見える原因は乳腺というボリュームが無くなったからです。
従って、ボリュームを補ってあげれば皮膚の余りは改善します。
そこで、大胸筋を筋トレで発達させ、不足しているボリュームを補ってあげます。
こうすることで術後の皮膚の余りが改善し、同時に発達した大胸筋は男性的な印象を与えますので、術後の仕上がりがより良くなります。
脂肪を付きにくくし、より良い胸の形を維持するため
術前からの筋トレで脂肪を減らすことが大切なことは先にお伝えしましたが、術後も脂肪を付きにくくすることが大切です。
太り気味の男性の胸をイメージしてみると分かり易いのですが、乳腺が無くとも全身の脂肪が多くなると、胸も膨らんできます。
特に胸オペ後の胸は皮膚が余り気味になっていますので、脂肪がつくとその重みでタルミや胸の下側の膨らみの原因となりやすいです。
したがって、術後に全身の筋トレで筋肉量を増やし、脂肪をつきにくくすることは、胸の形を維持する上で非常に大切です。
筋トレする際に気を付けること
このように、筋トレは多くの利点をもたらしますが、胸オペの術後約10日間は控えましょう。
術式、個人差、担当医の方針によって様々ですが、当院の場合、軽い筋トレは10日前後から可能となり、何をやっても大丈夫になるのは術後1か月後からとなることが多いです。
無理をしすぎると、血液や体液が乳腺摘出部位にたまる等のトラブルが生じる可能性が高くなりますので、筋トレの再開時期は担当医と相談しましょう。
FTMの筋肉トレについてよくある質問
- 胸オペの前に筋トレはすべきですか?
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筋トレによって、筋肉がつくだけではなく、脂肪の減少も促されます。
術前からしっかりと筋トレに取り組むことで、皮下脂肪、特に胸の脂肪を減らすことができれば、胸オペの治療結果に良い影響を与えることが期待できますので、積極的に取り組んでください。 - 筋トレする際に気を付けることはありますか?
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術前と術後で目的を明確にしてトレーニングをしていただければと思います。
具体的な方法はトレーニングの専門書などに譲りますが、術前の目的は胸の脂肪減少に重点を置いて下さい。
一方、術後の目的は胸の筋肉、大胸筋の筋肥大に重点を置いていただければと思います。 - 胸オペの後、いつから筋トレできますか?
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術式、個人差などで一概には言えないのですが、目安として胸オペの術後約10日は筋トレを控えましょう。
軽い筋トレは10日前後から可能となり、何をやっても大丈夫になるのは術後1か月後からとなることが多いです。
無理をしすぎると、血液や体液が乳腺摘出部位にたまる等のトラブルが生じる可能性が高くなります。