腋臭症
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腋臭症(えきしゅうしょう)とは
一般的には「ワキガ」と呼ばれていることが多いです。
汗腺には"エクリン腺"と"アポクリン腺"と呼ばれる2種類の汗腺があります。エクリン腺はいわゆる汗を分泌します。一方、アポクリン腺は脇の下や乳輪周囲など特定の部位に存在し、ニオイのもとを分泌します。
だれでも多少はアポクリン腺を持っているのですが、アポクリン腺の数が多い、活動が盛んであるなどが原因でニオイのもとが多く分泌され、ワキガの症状となります。(どこからがワキガで、どこからがワキガでないのかという境界線はありません) 診断はニオイの有無ということになりますが、遺伝することが多いため親・兄弟に同様の症状の方がいるか、耳垢が湿っているかなどが診断の手助けになります。
治療法
手術でアポクリン腺を除去します。
脇のシワに沿って3~4㎝切開します。
皮膚の裏にあるアポクリン腺を目で確認しながら除去します。
皮膚を縫合し、厚めのガーゼで軽く圧迫します。
- 治療の目安
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- 手術時間:約120分
- 麻酔:局所麻酔
- シャワー:脇以外は翌日から、脇は5日後から可
- 治療のメリット
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- ニオイの軽減
- 治療のデメリット・リスク
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- 内出血
- 色素沈着
- 傷あと
- 皮膚壊死の可能性
- 二の腕の感覚障害の可能性
- 脇の毛が薄くなる(男性の場合)
治療費の目安
腋臭症手術(剪除法)両側 | 約 45,000円 (保険適応 3割負担の場合) |
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よくあるご質問
- 手術後の制限は?
- 手術当日は家でゆっくりしてください。翌日からは通常の外出は可能ですが、肘を肩より上にあげる動作は約1週間控えて頂く必要があります。
- 傷あとは目立ちますか?
- 傷あとは数か月は赤み、色素沈着などを生じますが、その後時間とともに目立たなくなってきます。ただし、傷あとの落ち着き方には体質による違いもある程度あります。
- 効果は長期間続きますか?
- 結果は個人により異なりますが、臭いの原因となるアポクリン汗腺を除去した効果は長期間続きます。
- 汗も減りますか?
- 汗は残念ながらあまり減りません。手術後1年くらいは汗も減りますが、その後もとに戻ります。
- 自由診療と保険診療の違いは何ですか?
- 保険診療では脇の皮膚を切開する「剪除法(せんじょほう)」のみが認められています。レーザー、超音波、特殊な機器を使用する場合は自由診療となります。当院では剪除法が効果・信頼性のバランスが最も良いと考えています。
医師の本音
腋臭症の治療法は様々あり、何が良いのかよく分からない方も多いと思います。
様々な治療法が入り乱れているということはどれも一長一短あり、これがベストの治療法だと皆が考える治療法がないとも言えます。
例えば
・ダウンタイムが短い=治療効果がやや劣る
・傷が小さい=本当にアポクリン腺が除去できたか不明。止血操作が困難
・直視下にアポクリン腺を除去=傷が大きい
と言っても過言ではないと考えています。
保険適応で行う腋臭症手術(剪除法)は費用面・治療効果は良いと言えますが、傷あと・ダウンタイムに関してはやや劣ります。
※料金は全て税込表記です。