体のシミの原因は?
部位ごとにできやすいシミとその原因について
体のシミの原因は?部位ごとにできやすいシミとその原因について
顔にシミができるのと同様に、首や腕、背中等の体にもシミはできてしまいます。
体のシミも部位ごとにできやすいシミの種類がありますので、体にできやすいシミとその原因についてお伝えします。
体にシミができる原因
体にシミができる原因はいくつかありますが、主なものは4つあります。
一つ目は紫外線による影響です。紫外線の長期的な影響で細胞のダメージが積み重なり、シミを作ってしまいます。
二つ目は肌の老化です。肌の老化により、正常な皮膚構造を維持することができなくなり、シミの原因となります。
三つ目は肌の刺激です。繰り返される刺激が原因となり、色素沈着や疣状のできものを生じる原因となります。
四つ目は体質です。年齢が若いのにも関わらず、シミが多発する場合があり、この場合は遺伝的な体質が原因と考えられます。
次は、部位ごとにできやすいシミの種類と原因について見ていきます。
首のシミとその原因
首によくみられるのは、シミとは少し違いますが、アクロコルドンと呼ばれる小さな突起状のイボです。
このアクロコルドンは軟性繊維腫や小さい脂漏性角化症のことで、加齢や摩擦などの刺激、紫外線の影響が原因として考えられています。
腕のシミとその原因
腕によくできるシミは老人性色素斑です。
手の甲は老人性色素斑もよくありますが、やや厚みがあることが多く、脂漏性角化症に近いものがよく認められます。
老人性色素斑の原因は年齢による皮膚の老化と今まで浴びてきた紫外線の影響が主なものです。
特に紫外線の影響は非常に大きいです。
長年の紫外線暴露によって細胞の損傷が蓄積し、メラニン産生細胞の活性化と構造の変化などが生じ、老人性色素斑が形成されます。
背中のシミとその原因
背中によくできるシミは老人性色素斑です。
老人性色素斑は先に述べましたように、紫外線が主な原因です。
その他、摩擦による色素沈着もあります。
入浴時にナイロンのタオルで強くこすることで色素沈着を生じることがあります。
お腹のシミとその原因
お腹にシミができることはあまり多くありませんが、多発する脂漏性角化症をお腹や胸などに認めることがあります。
一般的には脂漏性角化症は加齢や紫外線の影響と考えられていますが、若いころから脂漏性角化症が紫外線の影響があまり無い部位に多発することがあり、これは体質が原因と考えられます。
体にできたシミの予防方法
老人性色素斑(日光性黒子)
紫外線は肌の老化を進行させ、老人性色素斑の原因となります。
普段は日焼け止めやUVカットのアームカバーなどを使用し、プールや海などで体幹に紫外線を浴びる場合は、UVカット機能があるラッシュガード等を使用し、紫外線の対策を行うことが大切です。
脂漏性角化症
脂漏性角化症は一般的には紫外線の影響を受けやすい場所に、年齢とともに出てくるので、老人性色素斑と同様に紫外線対策が欠かせません。
しかし、紫外線の影響をあまり受けていない胸やお腹、背中などに比較的若いうちから多発するタイプのものもあり、このタイプは予防が難しいです。
アクロコルドン
アクロコルドンは首や脇など皮膚が柔らかく、摩擦を受けやすい箇所にできます。
加齢に加え、摩擦などの刺激や紫外線の影響を指摘されていますので、刺激や紫外線を避けることが予防につながります。
体にできたのシミの治療方法
シミの改善や除去を検討する場合は、専門医に相談し、適切な診断を受けましょう。
シミ治療で大切なことは、正確な診断と適切な治療法の選択です。
ここでは当院で体のシミ治療に対して主に行っている治療法をご紹介します。
Qスイッチルビーレーザー
黒・青・茶色に反応するレーザーで、長年の治療実績から治療効果も安定しています。
シミを形成しているメラニンを含んだ部分(メラノソーム)だけを破壊し、老人性色素斑、雀卵斑、ADMに有効です。
エルビウムヤグレーザー
盛り上がりのある脂漏性角化症の治療に使用します。
麻酔をした後、脂漏性角化症を削り取るように除去します。
治療部位は浅い擦り傷のような状態になっていますので、約10日間テープの保護が必要です。
ハサミによる切除
首や脇にできているアクロコルドンの除去は、専用のハサミで切除します。
一般的には炭酸ガスレーザーや液体窒素により治療が行われてますが、ハサミによる切除は色素陳沈着のリスクが低く、早くきれいになるというメリットがあります。
トラネキサム酸治療
トラネキサム酸は、メラニン生成の過程に関与する炎症を抑制することで、色素沈着を改善します。
肝斑の改善には有効なことが多いのですが、老人性色素斑等のシミの予防効果はありません。
体にできたシミについてのよくある質問
シミはなぜ消えないのでしょうか?
シミは単に色がついているだけではなく、細胞の変化を伴っていることが多く、その場合は元の状態に戻ることが難しいからです。
また、慢性的な刺激等が原因の色素沈着の場合、その原因を取り除かない限り症状はなかなか改善しません。
シミができやすい体質の人はどんな人ですか?
紫外線を長年にわたってしっかりと浴び続けてきた方は、加齢とともにシミができやすくなります。
しかし、ほとんど日焼け止めを使わず紫外線を浴び続けてきた方でも、シミがあまりできない方もいらっしゃいますので、シミのできやすさには遺伝の要素もあると考えられています。
シミがどんどん濃くなるのはなぜですか?
シミ、特に老人性色素斑と脂漏性角化症は良性腫瘍と同様の性質を持っていますので、少しずつ育つ傾向にあります。
それに伴ってメラニン生成も増えてきますので、シミが濃くなってくることが多いです。
体にできたシミでお悩みの方は当院にご相談を
シミ治療で大切なことは、正確な診断と適切な治療法の選択です。
当院は効果を重視した治療の提案を大切にしていますので、必要のない治療をお勧めすることはありません。
シミでお悩みでしたら、お気軽にご相談ください。