FTMはダイエットすべき?
胸オペ前がおすすめな理由とは?
FTMはダイエットすべき?胸オペ前がおすすめな理由とは?
FTMの方は、男性らしい体型を目指してダイエットを検討することがあるでしょう。
今すぐではなく、胸オペが終わったらダイエットをしようと考えている方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、胸オペを控えている場合は、できるだけ早めにダイエットを開始することをおすすめします。
本記事では、胸オペ前にダイエットをおすすめする理由と方法について解説します。
ダイエットの基本知識
FTMの方のダイエットも、一般的なダイエットの考え方・方法で問題ありません。
運動や筋トレと食事制限を組み合わせた方法が効果的です。
特に乳房切除術(胸オペ)を控えている方は、ダイエットが術後の結果にとても良い影響を与えます。
ただし、短期間での無理なダイエットは健康に良くありませんので、長期的な計画を立てて実行しましょう。
運動と筋トレ
筋トレをすることで、筋肉量を増やし、基礎代謝を高めることができます。
基礎代謝が上がると、日常生活においても消費カロリーが増えますので、同じ量の食事を摂っていても体重が減りやすくなります。
また、ジョギング、サイクリングなどの有酸素運動は脂肪の燃焼に有効です。
筋トレの直後に有酸素運動を行うと、更に脂肪燃焼に有効であると考えられています。
食事コントロール
痩せるか太るかは、単純に消費するカロリーと摂取するカロリーのどちらが多いかで決まります。
運動や筋トレで消費カロリーを増やすことも大切ですが、食事コントロールで摂取カロリーを制限することも必要です。
普段の食生活のスタイルにもよりますが、一般的には毎日がっつり運動系の部活をやっているような生活でもない限り、食事コントロールを伴わないで痩せることは難しいです。
単純に食事量を減らすだけでは、せっかくついた筋肉も落ちてしまいますので、脂質や糖質の摂取を控えめにし、十分な量のたんぱく質を摂取することがおすすめです。
また、野菜や果物を積極的に摂取して、栄養バランスを整えることも大切です。
FTMの方におすすめのダイエット方法
FTMの方も一般的なダイエットを行うことで問題ないのですが、特に意識していただきたいことがあります。
皮下脂肪を減らし、胸の筋肉をつける
ダイエットという言葉からは、痩せる、体重を落とすというイメージを持ちやすいですが、体重を落とすことを目標にするのではなく、皮下脂肪を落として筋肉をつけることを目標にして下さい。
体重だけを追っていると、筋肉量が増えた時に体重も増えますので、ガッカリしてしまうことがあります。
あくまで体重は一つの目安だと考えてください。
なぜ皮下脂肪を減らし、胸の筋肉をつけるのがお勧めかと言うと、皮下脂肪(特に胸)を減らし、更に胸の筋肉を肥大させると、胸オペの仕上がりに非常に良い影響を与えるからです。
筋トレで意識したいこと
全身の筋トレで、まんべんなく筋肉をつけていくことは見た目だけでなく、やケガ予防の観点からも大切です。
その上で、胸の筋肉(大胸筋)を鍛えることを特に意識するとより良いです。
大胸筋を鍛えることで、胸の脂肪減少を促すことや、胸オペの術後に皮膚が余り気味になってしまう状態を改善することが期待できるからです。
食事コントロールで意識したいこと
食事コントロールで目指すことは、体重を減らすことではなく、皮下脂肪を減らすことです。
無理なダイエットはせっかくつけた筋肉を減らすことにもなりますので、注意が必要です。
また、筋肉量を増やす時にはある程度カロリー摂取も必要になりますので、単に食事量を減らすだけでは筋トレの効果が十分に発揮できないことがあります。
きちんと取り組むためにも、専門書等を参考にするか、専門家に相談することが望ましいです。
乳房切除術(胸オペ)前のダイエットがおすすめな理由
胸オペ前にダイエットをすることで、術後の仕上がりが良くなったり、合併症のリスクが減ったりするなどのメリットがあります。
術後の仕上がりが良くなる
皮下脂肪が多いと、皮膚の厚みと重みの原因となり、胸オペ術後の膨らみや下垂を起こしやすくなります。
逆に、皮下脂肪が少ないとある程度の大きさの胸でも膨らみや下垂を起こしにくくなりますので、皮下脂肪はできるだけ少ない方が望ましいです。
また、胸オペ術後は基本的に皮膚は余り気味になります。
これは、乳腺を切除することによって胸のボリュームが減ってしまい、皮膚の収縮が追いつかないからです。
筋トレで大胸筋を肥大させることにより、このボリュームを補ってあげることで、余った皮膚を目立ちにくくすることができます。
皮下脂肪が少なく、大胸筋が発達した胸は、手術だけでは到達できない男性的な胸になりますので、ダイエットと筋トレは非常に大切だと感じます。
合併症のリスクが減る
胸の脂肪が多いと、手術部位に血液がたまる血腫や、手術部位に水がたまる漿液腫のリスクが高くなります。
また、肥満は血栓症などの全身麻酔に伴う合併症のリスクも高くなります。
ダイエットをすることで、胸の皮下脂肪を減らしたり肥満を解消したりすることにより、これらの合併症のリスクを減らすことができます。
乳房切除術(胸オペ)の手術前にダイエットをする際の注意点
一般的なダイエットにおける注意点と共通しますが、無理のないダイエット計画をたてることが大切です。
急激なダイエットは、脂肪だけではなく、せっかくつけた筋肉まで落としてしまうことになります。
更に、貧血や体調不良を引き起こす可能性もあり、そうなってしまうと術後の体調に悪影響を及ぼすため、注意が必要です。
体重減少を目的とするのではなく、皮下脂肪を減らしつつ、筋肉をつけていくことを目標とした計画的なダイエットに取り組んでください。
まとめ
胸オペの手術前にダイエットをすることは、術後の仕上がりと安全性を高めるために有効な方法です。
また、ダイエットは単に体重を落とすことが目的ではなく、皮下脂肪を落とし、胸の筋肉をつけることを目的とし、無理のない範囲で計画的に取り組んでください。